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Stricken


ジェイミー主演のスリラー映画「Stricken」を北米盤DVDで観賞。これは1998年製作の低予算映画で、ウィスコンシン州KenoshaとRacineで撮影ロケが行われました。当時は全く無名だった俳優が多数出演していて、ジェイミーもその中に含まれていました。

主な登場人物

Guffy(ショーン・ガン)・・・6人グループの一人。


Cynthia(ジュディ・グリア)・・・Guffyのガールフレンド。



Jeff(Rich Hutchman)



<左>・・・Tom(ケビン・パトリック・ウォールズ)
<右>・・・Nort(Tait Smith)



Banyon(ジェイミー・ケネディ)


STORY
ウィスコンシン州のとある大学に通うTom(ケビン・パトリック・ウォールズ)、Jeff(Rich Hutchman)、Nort(Tait Smith)、Guffy(ショーン・ガン)、Banyon(ジェイミー・ケネディ)、Cynthia(ジュディ・グリア)の六人の仲良しグループは、いつもお互いに悪ふざけをして遊んでいた。例えば、CynthiaがNortを誘惑し、ベッドインさせる模様を写真に撮ってからかったり、みんなで一斉にBanyonに襲い掛かってズボンを脱がせ、バケツの水をかけて全身びしょぬれにして辱めたり(一番性質の悪いいたずら・・・というよりイジメ?)等。
ある夜、TomとGuffyが森の中を散歩していると、突然迷彩服を着た三人組が2人に襲い掛かった。Tomは頭を殴られ気絶、三人組はGuffyの手足を縛り、目と口をガムテープで塞ぎ、それから頭に麻布を被せて窒息させた・・・Guffyは数秒もがいてから倒れ、そのまま動かなくなった。三人はそのまま彼を見つめた。するとTomが起き上がった。彼もグルだったのだ。三人組は一人づつマスクを外してゆく・・・Nort、Jeff、Banyonだった。Guffyを起こそうとするが全く動かない。息もしていなかった・・・彼は窒息死してしまったのだ!パニックになる四人。冗談でやったイタズラのはずが、殺人になってしまった。これからどうするかでもめ合う四人。結局あらかじめ用意してあった穴で死体を埋める事になった・・・。



穴を深く掘っている途中でNortの眼鏡が中に落ち、ガラスが割れてしまった。Jeffが破片を集めるために、車の中にあるコーヒー缶を取りに行き、TomとNortは森の外で見張ることにした。残されたBanyonはGuffyの頭をつかんでこう言い放った。

「おい、お前が俺にした事を忘れていたとは思うなよ。今夜お前が俺について言った事を全部聞いたぜ。お前は俺を嫌ってたし、馬鹿にしてた。そうだろ?・・・今のお前を見てみろよ。」

そして彼は一人黙々と穴を掘り進めていく。

一方、Cynthiaの家では彼女の誕生日パーティーが行われていた。まだ来ないGuffy達を心配したCynthiaは彼らを探しに外へ出た。

暗い森の中、穴を掘り続けるBanyon。するとJeffがコーヒー缶を持って戻ってきた。破片を探しながら会話する2人だが、些細な事から口論になる。するとその時、Guffyを呼ぶ声が遠くから聞こえた。2人は慌ててGuffyの死体を隠し、身を潜めた。現れたのはCynthiaだった。Banyonは彼女の後ろにそっと近づき、スコップで彼女の頭を強く殴った。倒れた彼女を穴の中まで引きずり、近くにあった岩で止めを刺そうとした・・・Jeffは止めようとしたが間に合わず、Banyonはそのまま彼女の頭に投げつけ殺してしまう。Jeffは恐くなってその場から動けなくなる。そして2人はまた口論になる。

Banyonは静かにこう言った。
「なぜお前達がいつも俺をからかうのか知りたい。俺を馬鹿呼ばわりしたりするのはどうしてなのか。・・・俺は服を脱がされ、あんな奴らの前で裸で横にさせられた。あいつらは俺を見て笑ってた。何て奴らだ!!」

BanyonはJeffまでも殺そうとしていた。斧を持ってじりじりと追い詰めるBanyon。必死にシャベルで抵抗するJeff。するとBanyonは笑って「冗談だよ。殺すわけないだろ?」と言って斧を投げ捨てた。しかしJeffは警戒している。
「冗談だって。ごめん、謝るよ。申し訳ない」
Jeffの警戒心を解こうとするBanyon。
「申し訳ない?お前はそんな事思っちゃいないさ」
「思ってるよ。」
「いや、思ってない。お前はイカれ野郎さ。何にでも冗談でやってくる。何で俺達がお前にあんなにイタズラしたか知ってるか?みんなお前の事嫌ってたんだよ!」
その言葉にショックを受けるBanyon。
「そんな・・・・みんなが俺の事嫌ってたなんて・・・」
落ち込むBanyonをJeffが慰める。
「今はそんな事関係ないさ。今は俺と一緒にいるだろ?元気出せよ」
しかしBanyonは許せなかった。ポケットに入れてあった電気コードでJeffを絞殺した・・・泣きながら・・・。

「今はお前の後ろにいるよ・・・後ろに・・・・」

そして彼はGuffy、Cynthia、Jeffの遺体を穴の中に入れ、斧で遺体をずたずたにしていく。「Let it come down!!」と何度も言いながら夢中で斧を振り下ろしていると、そこにTomとNortが帰ってきた。

「どこに行ってたんだよ?もう穴掘りは終わったぜ」
笑顔で言うBanyon。しかし、2人は壮絶な光景に目を疑った・・・穴の中に死体が三体。しかもずたずたに引き裂かれている。三体?Guffyは分かったが、あとの二体は誰だ?

「こうしておけば、あとは塵となっていつかは自然に還るだろう?俺は正しい事してるよね、Tom?」
「いや・・・・もうやらないでくれ」
「俺正しい事してないか?そうだろ?」
「Jeffはどこに行ったんだ?」Banyonに問い詰めるTom。
「もう戻ってこないさ」とBanyon。
「コーヒー缶があるぞ、Banyon。あいつはどこにいるんだ?」
Banyonはしばらく間を置いてから言った・・・。
「あいつは墓の中さ」

2人はショックを隠せなかった。
「ああ、そんな!!」
Nortがたまらずその場を逃げ出してしまう。TomはBanyonに銃を向け、もう一体は誰だと聞く。Banyonは二体あると言ってごまかそうとしたがすぐに白状した・・・三体目はCynthiaだと。Tomは驚きを隠せない。何故Cynthiaが?
「突然森に現れたんだ。だから殺すしかなかった!」
そんなBanyonの言い訳を聞かずに、穴の中へ入るよう要求するTom。仕方なく中に入るBanyon。
「殺すなら殺せ!」とBanyonは言った。
「何て言ったんだ?」聞き返すTom。
「殺すなら・・・」とBanyonが言い直そうとしたその時だった。雷の衝撃で突然木が割れ、彼の頭上に落ちてきた。あまりにも突然だったので彼は身動きが取れず、そのまま下敷きになり・・・・・即死した。Tomは銃の指紋を拭き取り穴の中へ投げ捨てた。銃はちょうどBanyonの手に握られた。そしてTomはその場をあとにした。

翌朝。
TomとNortは通りがかってきた2人の男の車に乗っていた。実はNortは、森から逃げ出した時にその2人に助け出されたのだった。その時2人に「獰猛な犬に襲われた」と森にいた理由を話したという。Tomは呆れ顔でNortを見る。そして2人の乗った車は走り出していった・・・・・。


感想
英語字幕がなかったので、雰囲気で判断するしかなかったが、それはそれで面白かった。ただ、フラッシュバックが次々と出てきて混乱する事も少なくなかった。ここに書き切れなかった場面もたくさん出ていたが、それぞれのキャラクターの人物像がはっきり描ききれていないところもあった。ジェイミーが演じるBanyonは、少し頭がおかしいけれどその反面傷つきやすい人物だと思った。映画では友達からも父親からもひどい目に遭わされていて可哀想だった。大学前で両親と別れる際、Banyonが母親と話している最中に父親が突然「母親と話し過ぎだ」と言って彼のほおを引っ叩くシーンがあった。はっきり言うと、どの登場人物にも共感できなかった。お互いをからかい合って何が面白いのか分からない。しかし、後半で見せるBanyonの悲しそうな表情を見ると、どうしても彼が可哀想に思えてならない(ただ単にジェイミーのファンだからそう思うわけではない)。六人共本当はお互いを友達とは思っていなかったのではないかと思う。信用しているようにも見えなかった。Banyonはみんなに嫌われていた・・・少し頭のおかしい奴だからという理由だけで。公式サイトでみんなが彼にしたイタズラのシーンが公開されているが、誰がどう見ても腹が立つシーンである。(Tomは近くにいたのにBanyonを助ける事もせずにその場を立ち去ってしまった・・・「助けてあげてよ!」と言いたくなった。)あんな事されたら誰だって傷つくし、一生心の傷として残るに違いない。

ジェイミーの演技は他の役者よりも逸脱していた。一番の見所はBanyonがJeffに自分の心の内を独白するシーン。その時の目の動きや表情が印象的だ。彼がいなかったら、この映画はつまらないものになっていただろう。

BanyonのMySpaceページがあるのでここで紹介しておこう。


エンディングで流れるSquirrel Nut Zippersの"Hell"という曲は一度聴けばすぐに印象に残る。この曲は彼らのアルバム・Hotに収録。Squirrel Nut Zippersはメジャーで活躍していたジャズバンドだったらしいが、数年前に解散している。

この映画の評価・・・★★★1/2
by jklovelier_21 | 2005-10-30 01:03 | Reviews

コメディアン・脚本家・プロデューサーとしても活躍中の個性派俳優ジェイミー・ケネディを紹介し、応援していこうと考えて作ったファンブログです。Newsを中心に更新しています。 Since:2005/04/29


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